「赤字だから税金はゼロ」は、会社員の発想だった。法人は存在するだけで年7万円かかる

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「赤字だから税金はゼロ」は、会社員の発想だった。
法人を設立する前、私はそう思い込んでいた。
赤字なら税金はかからない。
利益が出たときだけ、税金を払えばいい。
個人事業主であれば、その理解で正しい。
所得がマイナスなら、所得税はゼロになる。
しかし法人は違う。
赤字でも、法人として存在しているだけで、毎年必ず払わなければならない税金がある。
これを知らずに法人を設立すると、想定外の出費に戸惑うことになる。
法人住民税「均等割」という、逃げられない税金
その税金の名前は、法人住民税の均等割という。
法人税は「利益」にかかる税金だ。利益が出なければ、法人税はゼロになる。
しかし均等割は違う。利益の有無に関係なく、法人が存在しているという事実だけで課税される。
内訳はこうだ。
| 税目 | 金額(年間・最低ライン) |
|---|---|
| 道府県民税(均等割) | 20,000円 |
| 市町村民税(均等割) | 50,000円 |
| 合計 | 70,000円 |
資本金が小さく、従業員数が少ない法人であれば、これが最低ラインになる。
売上がゼロでも、利益がマイナスでも、この7万円だけは毎年振り込む必要がある。
見落としがちなもう一つのコスト:決算公告
均等割だけではない。
株式会社には、決算の内容を公に知らせる「決算公告」という義務がある。
官報に掲載する形を選ぶ場合、毎年およそ4万円〜6万円の費用がかかる。
つまり、何もしなくても法人を維持するだけで、
均等割(約7万円)+ 決算公告(約4〜6万円)= 最低でも年間11万円〜13万円
が、毎年確実に出ていく。
これは税理士費用や家賃などの経費とは別に、「法人という箱を持っているだけでかかるコスト」だ。
法人7期目の実感:箱は、維持するだけでお金がかかる
私は法人を設立して7期目を迎えた。
毎期この数字を目にするたびに思うことがある。
法人は「作ったら終わり」の箱ではない。維持し続けるだけでコストがかかる、生きた仕組みだ。
個人事業主であれば、赤字の年は税金を気にせず済む。
しかし法人は、たとえ売上がゼロの月が続いても、この均等割と決算公告の費用だけは淡々と発生し続ける。
法人化を検討している人の多くは「節税できる」というメリットばかりに目が向きがちだ。
しかし、「維持コストがかかる」という現実を知った上で法人化を判断する人と、知らずに飛び込む人とでは、その後の経営の安定感がまったく違う。
それでも法人を選ぶべきなのか
ここまで読んで、「法人化はやめておこうか」と思った人もいるかもしれない。
しかし、年間11万円〜13万円という金額は、見方を変えれば「会社員の信用を法人という形に変えるための最低限のコスト」とも言える。
問題は、この数字を知らずに勢いで法人を作ってしまうことだ。
維持コストを織り込んだ上で、それでも法人化すべきタイミングなのか。
役員報酬をどう設計すれば、このコストを上回る恩恵を受けられるのか。
その判断軸は、ブログ1本の分量では書ききれない。
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