燃油サーチャージを理解しよう
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サーチャージとは?
旅客や貨物輸送に際し運賃に加えて旅客、荷主に付加される諸料金のことです。
燃料費の高騰、為替レートの変動など船主、航空会社の営業努力ではどうしようもない価格変動要因を運賃と別建てにすることで経営リスクを回避する手段として、導入された経緯があります。
ということは、ジェット燃料の高騰により費用の一部を旅客に負担してもらうために設定された付加運賃ということです。
導入時期は?
貨物では2001年、旅客では2005年から導入されています。航空会社にとって、航空機を運航するために燃油は欠かせません。
しかし、原油価格は常に変動します。
原油価格が急に上がると、経営をもひっ迫するようになるのです。
過去に米国のサウスウエスト航空やデルタ航空などが燃料費の高騰で事実上倒産しています。
サーチャージの指標
燃油サーチャージの指標となるのはケロシン系のジェット燃料のスポット価格〔IATAのJet Fuel Price Monitorの$/bbl(1バレルあたりの米ドルの意味)で確認できます〕。
アジアではシンガポールの市場価格がおもに利用されています。
日本発の航空券の場合はシンガポールのケロシン平均価格の2カ月分の平均を算出し、その金額をもとに算出期間の4カ月後の燃油サーチャージを決めるのです。
燃油サーチャージの変動は事前予測可能です
予測のため、あらかじめケロシン平均価格を知ることで、航空会社本体が燃油サーチャージの金額を発表するタイミング(約40日前)よりも前から、ほぼ確実にその値上げ・値下げを推定することができます。
利用者としては、値上げしそうなタイミングの前に航空券を早めに購入したり、値下げしたりしそうな場合には値下がりをするまで待ってから購入することで、多少は燃油サーチャージのダメージを軽減することはできます。
とはいえ、焼け石に水ですね。
何かほかの方法はないのでしょうか?
→あります。
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燃油サーチャージは搭乗クラスや繁忙期・閑散期などに関係ない
ほとんどの燃油サーチャージは搭乗クラスや繁忙期・閑散期などと関係なく、路線区間で定額に決められている。(海外エアラインでは異なる場合もあります)
そのため、安い航空券ほど割高感が出てしまうのです。
例えばエコノミーで5万円の航空券を購入しサーチャージ代金が1万円だったとします。
ファーストクラスで100万円の航空券を購入してもサーチャージ代金は1万円です。
エコノミーなら運賃の20%を負担するイメージですが、ファーストクラスなら運賃の1%の負担ということです。
やはり割安航空券では割高のイメージになって当然ですね。
サーチャージはいつ支払っている
基本的に航空券の発券時に徴収されます。
実際に飛行機に搭乗する日は関係ありませんのでご安心ください。
*購入時よりも搭乗時の方がサーチャージ代金が高くても差額請求されません。
詳しくは、航空会社ごとに付加される金額が決められていますので各航空会社のホームページで確認できます。
おおむね日系航空会社は同じような設定価格となっています。
JALのサーチャージ料金表を掲載します。
8月からかなりの値上げとなっていますね。
共同運行便(コードシェア便)はどうなるの?
この場合、どちらの航空会社の機材を使って運行するかではなく予約(搭乗)航空会社の料金が適用されます。
例えばJALとBritish Airways航空の共同運行では
- 予約(搭乗)便が「JAL〇〇便」となっていればJALのサーチャージが適用されます。
- 予約(搭乗)便が「BA〇〇便」となっていればブリティッシュエアウエイ航空のサーチャージが適用となります。
原油価格が下がったらサーチャージも下がる
燃料サーチャージは、原則として四半期ごとに見直しされその見直し月は航空会社によって異なります。
前述の通り、多くの航空会社では動向確認の直前3ヶ月間のケロシン価格の平均で付加する金額を変動させています。
なので、価格改定と市場動向にはタイムラグが生じますので、「発券時に原油価格が下落していてもサーチャージは値下がりしていない」ということが起こります。
注意点
格安航空券等で航空会社が直前にならないと決定されない場合は注意が必要です。
通常、サーチャージ代金は航空会社が決定してからの支払いなので、航空代金だけでは安いかどうかの判断ができません。
パックツアーで航空会社未定の商品の場合
航空会社未定の商品は、あらかじめ航空会社が決定している商品よりも代金が安く設定されている場合が多いのですが航空会社が決定し、いざ代金の総額を計算してみたら結果として高かったということが起こり得ます。
航空会社未定の商品でも、使用する航空会社が数社に絞られている場合もありますので、その場合にはサーチャージ代金の最高額を確認しましょう。
また、ツアーの場合はツアー代金にサーチャージ代金が含まれているかが問題です。
広告の際には、旅行代金にサーチャージの金額を含め総額表示することになっていますが、例外として別枠表示することも認められており、現在ほとんどの商品ではサーチャージ代金は別枠表示になっています。
従って、別枠表示の時は徴収される時期や換算レート、金額の目安などを旅行会社に聞いておきましょう。
キャンセルも注意
キャンセルについても、別枠表示の場合キャンセル料にサーチャージ金額は含まれませんが、総額表示の場合はサーチャージの金額を含めてキャンセル料が発生するので注意が必要です。
最後に
海外旅行ではサーチャージ代金を正しく理解して、総額を正しく計算しましょう。
家族旅行になると結構高額なサーチャージ代金を支払うことになります。
マイルで特典航空券利用してもJAL、ANAは自己負担ですので海外エアラインのマイルで予約することも検討してください。